LTEエリアに不満があるau iPhone 5ユーザーのあなたへ。それ、数千円で解決しませんか?


ちょっと前に、iPhone 5からSIMを入れ替えてiPhone 5cを使い始めました。プラスチックでカラフルなiPhoneはとっても新鮮です。性能的には両者まったく同じなので、普通に使う上での体感は変わらないんですけどね。

しかし、iPhone 5と2013年に発売されたiPhone 5cには、決定的な違いが存在します。それが「LTEの800Mhz帯への対応」です。(既にご存知の方は読み飛ばしてください)
僕が5から5cに変えた大きな理由がこれです。


色々あるLTEの「種類」

「通信速度が速い」というイメージがあるLTEですが、同じLTEでも周波数の違いによる「種類」が存在します。周波数によって電波の性能・性質が違い、屋内への電波の届きやすさ等が変わってくるわけです。
「コレだけ押さえれば大丈夫! LTEの基礎知識」より引用(8~900GHzの誤植が笑える)

その中でも「800MHz帯」は、障害物を迂回して進み、遠くまで電波が届く性質を持つため、屋内や奥まった場所でのつながりやすさで有利な周波数となります。

携帯キャリア各社がLTEで利用している周波数はこんな感じ。

ドコモ800MHz1.5GHz(iPhoneは非対応)2.1GHz
au800MHz1.5GHz(iPhoneは非対応)2.1GHz
ソフトバンク900MHz(今春より開始)1.7GHz2.1GHz

ここで重要なのが、各社がどの周波数に力を入れているかという点です。ずばり、ドコモとソフトバンクは「2.1GHz」、auが「800MHz」を主力として日本全国のLTEエリア整備を行っています。

これは機種によるとしか言えませんが、ほとんどのスマートフォンは、どの周波数でもカバー(受信)できるようになっているので、ユーザーは各社それぞれ一番自信のある周波数を使うことができます。


iPhone 5の問題点


ところが、2012年に発売された「iPhone 5」は、日本国内では1.7GHzと2.1GHzのLTEしかサポートしておらず、800MHzに対応していません。これはアップルがそれぞれ電波事情が異なる国ごとに対応するのではなく、世界的に利用されている一般的な周波数帯のみをサポートしているためです。生産ラインをシンプルにできる合理的な考え方ではあると思います。


そこで困ってしまうのが、800MHz帯を主力として日本全国でLTEの整備を行っているauです。2014年3月末の時点で、800MHz帯の予想実人口カバー率が99%を迎えるのに対し、力を入れていない2.1GHz帯は、2014年3月末の時点で80%にとどまっています。(MHz幅に関しては割愛)auのiPhone 5では、この2.1GHzを使うしかないのです。

元々、2.1GHzでLTEの整備を進めていたソフトバンクは、2013年6月末時点で実人口カバー率が92%となっています。こちらはそのまま使えるので影響なし。


簡単に言えば、「auのiPhone 5ではLTEが使えるエリアが狭い」ということになります。800MHzに対応するAndroidスマホは問題ないので、同じauでもiPhoneとAndroidでLTEへのつながりやすさ・速度が全然違う、なんてことも発生しました。(OSの問題ではなくハードの問題です。勘違いなされぬよう。)


iPhone 5s/5cでは800MHzをサポート!

どーん!

一方で、2013年に発売されたiPhone 5s/5cでは、LTEの対応周波数が拡大し、ついに800MHzにも対応しました。ここで逆転満塁ホームランなのが、800MHz帯でLTE整備を進めてきたauです。冒頭でお伝えした通り、この800MHz帯はドコモ・ソフトバンクがメインで推している2.1GHz帯に比べ、障害物に強く、屋内やビル陰、山間部に強いのです。auは5s/5cの800MHz対応で、さぞかし喜んだことでしょう。


「つながりやすさ」は au 圧勝、ソフトバンクには不満爆発 -- 47都道府県別 iPhone 5s/5c 満足度調査 - インターネットコム


CMでつながりやすさNo.1と宣伝しているキャリアがありますが、実際のところは・・・。


お使いのau iPhone 5、ぶっちゃけ不満ですよね


実際にau iPhone 5をお使いの方はわかると思いますが、エリアを移動したり、奥まった場所に行くと、すぐに3Gや1xの表示に切り替わってしまい、極端に通信速度が下がりますよね。これ結構イライラします。わかります。

なにより、同じauでiPhone 5sを使っている友人と比べてみると、相手はLTEがバリバリ入っているのにこちらのiPhone 5は3Gにしか繋がらない・・・なんていうのをよく経験します。かなり悲しいです……。ほとんど同じ料金を払っているのに!


iPhone 5cの白ロム価格が下落している


ここからが本題。
最近、iPhone 5cの白ロム価格が下がる一方なのをご存知ですか。白ロムとは、auやドコモ、ソフトバンクといったキャリアと契約がされていない端末のことで、同じキャリア同士ならお手持ちのスマホからSIMカードを入れ替えるだけですぐに使える端末のことです。(SIMカードのサイズなどは割愛/例外あり)

そのiPhone 5cの白ロムが現在、16GBモデルが30000円前後、32GBモデルが35000円前後で購入できます。アップルブランドでこの価格は破格です。
「au iPhone 5c 16GB」ヤフオクで検索する
「au iPhone 5c 32GB」ヤフオクで検索する

日本では購入時に様々なキャンペーン・施策が実施されており、iPhone 5sと5cの価格差に開きがほぼないため、5cはあまり人気がないそうですが、5cだって悪い端末ではありません。そこで提案です。お手持ちのiPhone 5を売却し、新たにiPhone 5cを購入するのはいかがでしょう?

5と5cは性能は同じですが、5cは800MHzのLTEに対応しているので、今までのLTEエリアに対する不満が一気に解決する可能性があります!

というわけで、僕が実際に実行してみましたので、かかった費用などをご紹介したいと思います。ご参考になれば。物欲って恐ろしい……。


iPhone 5を売却し、iPhone 5cを購入してみた



今回、iPhone 5cを購入するのはヤフオクです。ヤフオクで「au iPhone 5c」と検索してみましょう。白ロムがたくさん出てくると思います。僕はこの中からiPhome 5cの32GBブルーを34000円で落札しました。新品未使用です。相場より安く落札できたのでラッキーでした。購入する際は「ネットワーク利用制限」にだけ注意すれば問題ありません。

バイバイあんぽん5たん

そして、今まで使っていたiPhone 5を同じくヤフオクで売却。なんと32000円で落札されました。時間が経っても価格が下落しないアップル製品恐るべし・・・。


今がチャンス!

電波が悪くてもLTEで粘る

というわけで差額2000円でiPhone 5からiPhone 5cにチェンジできてしまいました。SIMカードを入れ替え、バックアップを復元したら機種変はすべて完了。iOSってほんと楽チンです。

実際にiPhone 5cをしばらく使ってみたところ、今まで頻繁にLTEから3Gに切り替わってしまっていた場所でも、3Gに切り替わることなく快適にLTEが利用できるようになり、最高に満足しています。

auの2.1GHz帯は今後も改善の見込みは期待薄ですので、ちょこっと手間暇かける必要はありますが、au iPhone 5のLTEに不満をお持ちの方は、ぜひ今回ご紹介した方法で乗り換えをオススメします。ただ、5cには64GBモデルが存在しないので、容量最重視の方は残念ながら今回の方法は使えません。。。

iPhone 5からiPhone 5cに乗り換えた印象は次の記事でご紹介。

【レビュー】iPhone 5ユーザーが”iPhone 5c”に機種変したら | DIGITAL GRAPHER

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