2023イギリス&フランス旅行記3 ~2日目・ロンドン到着/ハリーポッター・ワーナーブラザーズスタジオ編~の続き。今日はイギリスのオックスフォードとコッツウォルズ地方に車で足を伸ばす。ヨーロッパで人気のカーシェア「Virtuo」を試したのでそのレポも。
3月16日(木)ホテルからヒースロー空港へ
目玉焼きは半熟で十分に美味しかった(醤油を持ってくればよかった)。ハッシュドポテトとケチャップは期待を裏切らない味。ソーセージとベーコンは少し塩っ気が強かったがまぁ良し。ベイクド・ビーンズはあまり好みではないのでノーコメント。旅の後半はフランスに向かうので、イギリスのパン・オ・ショコラの味で味覚の基準を作っておく。
お腹を満たしたところで、早めにホテルを出る。今日はロンドンの北西にあるオックスフォードやコッツウォルズ地方を見て回る予定だ。オックスフォードは「不思議の国のアリス」の舞台になっていたり、「ハリー・ポッター」のロケ地があったりする定番の観光スポット。ロンドンからは高速道路を使って2時間ぐらいの場所にある。
いろいろ交通手段はあるが、自分は
イギリスの片田舎を車で走るのが好きなので、今回もレンタカーを使うつもりだ。ただし、車を借りるのはロンドン市内ではなくヒースロー空港にしてある。
ロンドン市内には交通渋滞緩和や環境保全を目的とした「渋滞税」がある。事前にナンバープレートを登録して料金を支払っておかないと、ガソリン車で街の中心地に乗り入れた際に罰金が発生する。設置された監視カメラでガッツリとナンバープレートが読み取られているので逃げ切ることはできず、旅行者のレンタカーも例外ではない。
登録や支払いの手間、運転が荒いロンドン市内での運転リスクを考えると、旅行で訪れているならヒースロー空港まで出てから車を借りるのがオススメだ。というわけで、まずはバスと地下鉄を使ってヒースロー空港まで向かうことに。
ホテル最寄りのピカデリー線はストで営業していないことが直前に分かったので、トッテナム・コート・ロード駅までバスを使って、そこからエリザベス線に乗ることにした。
バスは2階の最前列に座れたのでカメラを仕掛ける。
バスを降りて駅まで少し歩く。派手なカラーリングのシェアサイクル。
エリザベス線は2022年5月に開業したばかりの新線で、駅の入り口も近代的なデザイン。
中も非常にきれい。臭くもない。大江戸線っぽい?
地下鉄は混雑することもなくスムーズに乗車。1時間と少しでヒースロー空港に到着した。
無人レンタカー「Virtuo」が素晴らしかった スマホで解錠、煩わしい手続きなし 24時間年中無休で日本人旅行者も利用できる
地下鉄のストで別経路を強いられたので時間は押しているが、特に大きな支障もなくヒースロー空港に到着した。通常であれば、このままレンタカー屋の受付が集まっているゾーンに向かうところだが、我々はそのまま
ホリデイ イン ロンドン ヒースロー M4 ジャンクション4という空港近くにあるホテルにバスで向かった。今回はレンタカーではなく、カーシェア「
Virtuo」を利用するためだ。
Virtuoはスマホアプリで貸し出しの手続きや車の施解錠などを完結できる無人カーシェアサービスだ。日本でいう
カレコやタイムズカーシェアに近い。
アプリをインストールしたら、画面の指示通りに登録の手順を進めていく。国際免許証を写真で撮ってアップロードすれば日本在住の日本人でも問題なく承認される。自分は念のため日本の免許証と国際免許証を並べて撮影して申請したが、数時間で返事が来た。
会員登録さえ済んでしまえば、後は予約を完了させるだけだ。希望の日付と時間、借りたい場所を入力する。ヒースロー空港付近で借りられる車種はBMWの1シリーズとテスラだけだったように思う。今見てみるとメルセデスのAクラスやGLA、GLBも選べるようになっている。いずれも全てATだ。イギリスのレンタカーは基本的にMTなので、ATに慣れた日本人はうれしいポイントではないだろうか。
今回はメルセデスのAクラスを借りることにした。今回は日帰りなので7時から23時までを指定。価格は150ポンド(約2万5000円)ほど。少々高く感じられるが、レンタカーで同じクラスを借りた場合は同等か割安ぐらいだと思う。
Virtuoの車両は、街中にある駐車場を間借りして停められているケースが多い。今回借りた車はホリデイ イン ロンドン ヒースロー M4 ジャンクション4(ホテル)の駐車場が保管場所だったというわけである。空港から少し離れているので、バスやタクシーを使って移動するようにVirtuoのアプリ上で指示が出ている。
サービス側の都合で余計な交通費が掛かるのはどうかと思うが、実はその領収書をVirtuoに提出すると料金が返ってくる仕組みになっている。……ちなみに私はいまこのブログを書きながら、領収書の提出を忘れていたことに気付いて頭を抱えている。
車が置いてある場所は、3つの単語でピンポイントな位置情報を表せる“what3words”でも示されるので、広い駐車場でも迷うことはない。こういったITリテラシーに抵抗がない人であれば、かなり便利に使えるのではないか。
マダムに話しかけられる妻
空港のバス乗り場が集まっている場所には
Black Sheep Coffeeというチェーンのカフェが入っていたので、アイスカフェラテをゲット。オーダーは全て端末を通して行うので黙ってても品物が出てくる。
この時、近くのベンチに座っていたマダムが妻に向かって「トゥナッ!」と言いながら近づいてきた。「こんなに人目があるところで詐欺かスリか……?」と警戒しつつ、英語ではない言葉の意味が分からず困惑していると、続けざまに妻の下半身を指さしてきた。ここで気付く、ロングスカートが少しめくれていたのを教えてくれていた。
大げさに相づちを打ちながら感謝を伝えると、にこやかにベンチに戻っていった。異国の地で親切にされるとうれしい。優しいマダムは世界共通。
アイスカフェラテを味わいつつ、2台のバスを乗り継ぐこと15分ほど、ホテルの敷地内でお目当ての車両を見つけた。
アプリで解錠したら、車の傷を確認して出発する。もし傷があればアプリからダメージレポートを申告できる。今回は特に不具合は見当たらなかった。
カーナビはどうする?
メルセデスのAクラスはAppleのCarPlayに標準対応しているので、iPhoneをペアリングすればディスプレイにいつもの見慣れたUIが表示されるし、Googleマップもスムーズに使える。
9年前は車載スタンドとNexus 5を持ち込んでナビとして使ったものだが、随分と便利になった。
天気にも恵まれ順調に車を走らせること1時間強、ついにオックスフォードへ到着する。
オックスフォードに車で訪れる場合、街外れにある駐車場に停めて、そこから送迎バスで市内まで入るのが鉄板ルートらしい。
しかし、現在は「
Westgate」という“ららぽーと”的なショッピングモールがあり、
敷地内に大きな地下駐車場がオープンしている。ここに停めればクライストチャーチまで徒歩で向かえるとどこかで体験レポを読んだので、我々もそこに車を停めることにした。駐車場の場所はA420号線沿い。信号があるのでどちらの方向から来てもスムーズに入場できる。
実際の入場のようすはこんな感じ。
車を停めた。
どのフロアに停めたか分からなくなる自信があったので、フロア表示の壁を撮影しておく。
この駐車場は精算機にナンバープレートを入力するタイプ。車両もついでに撮影しておくとよい。
Westgateはいかにもなショッピングセンターで、近代的な店が衣食ともに揃っている感じ。ユニクロもある。トイレが上階の1カ所しか見当たらず遠かった……。
オックスフォード大学のクライストチャーチへ
Westgateの1階から外に出て、建物に挟まれた静かな裏路地を抜けていく。雨上がりで路面が少し濡れていた。
しばらく歩いて、クライストチャーチの入り口を発見。花壇がある遊歩道を抜けると左手に大聖堂がどーん。右手にはギフトショップ兼チケット窓口がある。事前に日本から入場券を予約していたのでネックストラップ付きのオーディオガイドを受け取る。首にかけることで入場チケット代わりになる。
この中で印象に残っているのはやはりステンドグラス。さまざまな形があって目を奪われる。こんな貴重なガラスをそのまま設置しておくのは不安だけど、外側は何か保護されているのだろうか。
この青い皿で毎日顔を洗いたい。
細かいところを見ていくとキリがないほど作り込まれている。
なんだこの絵。
ハリーポッターのロケ地
続いてハリーポッターの映画に登場するロケ地を巡ってみる。まずはハリーたちがホグワーツを初めて訪れたときに上っていた階段。
階段を上りきるとホグワーツの大広間として登場した食堂に続く。
実物は劇中よりも小さな部屋だが、雰囲気は抜群だ。ここは現在も食堂として使われているので、12時から14時の間は見学できない。ご覧の通り、横には現代的なキッチンがあって面白い。
ハリーポッターファンなら訪れて損はないだろう。
クライストチャーチを後にして、すぐ向かいにある「
Alice's Shop」に寄ってみた。妻が中を一周したが、あまり惹かれるものは無かったということですぐに退散。
“リアル系”のアリスということで、グッズもそういったものが多いようだ。
コッツウォルズをゆるドライブ
クライストチャーチに3時間ほど滞在した後、Westgateの中にあるCOSTA COFFEEで昼食のサンドとドリンク、おやつのポテチを手に入れてから車に戻ってドライブを再開。オックスフォードからチッピング・カムデンに向かい、そこからバイブリー、サイレンセスターと南下するルートをたどる。
既に時刻は15時を過ぎていたので、あと3時間ほどで日が落ちてしまう。といってもそれぞれの村にそこまで強いこだわりは無かったので、ちょっと様子が見られればいいかな程度の気持ち。テキトーなドライブである。
泥だらけの脇道に車を停めて、
ヒツジたちを見物したり、
立ち寄った街を散歩したりした。
お店の外観かわよ。
コッツウォルズというか、イギリスの田舎道は制限速度が日本に比べて高めに設定されているのでスピードに慣れている人なら快適に飛ばせて気持ちが良い。
9年ぶりに“
きんモザハウス”も覗きに行ったが、既に日が落ちて真っ暗だったのでナイトモードで写真を撮っただけという。
その後はM4高速道路でヒースロー空港近くのホリデイ インまで戻り、車を元の場所に戻してからUber→電車で帰路についた。
この日は疲れてしまったので帰り際にマクドナルドに寄ってホテルに持ち帰って食べた。たまに各国でマックを食べ比べる人がいるけど、別に海外行ってまでマックは食べなくてもいいんじゃないかと思っている。続く。
Virtuoからの駐車違反通告メールが来た
ちなみに帰国後、Virtuoから駐車違反の通知メールが届いたのだが全く身に覚えがないので抗議、結果的に撤回されたことを書き加えておく。詳細はツイートにて。
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